Illustration of a computer monitor with a magnifying glass, charts, and a small webpage, titled in Japanese about zero-click search.

ゼロクリック検索とは?自社サイトへの影響の確かめ方と対策

ゼロクリック検索とは、検索した人が検索結果の画面だけで答えを得て、どのサイトもクリックせずに検索を終えることです。

「順位は落ちていないのに、検索からの流入が減った」「問い合わせが減ったのは、AIのせいではないか」。こうした相談が、2026年に入って増えています。

背景にあるのが、GoogleのAIによる概要(AI Overviews)です。検索結果の上部に、AIが生成した要約と、その根拠にしたページへのリンクを表示する機能です。

ただ、流入が減る原因はほかにもあります。順位の下落や検索需要の減少でも、同じように流入は減ります。

対策の第一歩は、自社のどのキーワードでゼロクリック検索が起きているかを、Search Consoleと実際の検索結果で確かめることです。

そのうえで、キーワードを情報収集、比較・推奨、指名の3つの型に分け、目標をクリックから「AIの回答で引用・言及されること」へ置き直します。引用・言及されているかは、クリック数とあわせて毎月測ります。

この記事でわかること

  • ゼロクリック検索の意味と、AIによる概要で増えている理由
  • 影響を受けやすいキーワードと、受けにくいキーワードの違い
  • 流入減の原因がゼロクリック検索かどうかを、4つの手順で切り分ける方法
  • キーワードの型ごとの対策と、クリック数とあわせて毎月見る指標

AIによる概要やChatGPTなどのAIの回答で、自社がどう扱われているかを毎月計測する当社の「AIO/LLMO計測レポート」もあわせてご覧ください。LLMOは、AIの回答に自社が正しく取り上げられるようにする対策のことです。

※本記事の数値は2026年10月時点のものです。当社の計測データは2025年10月から2026年10月中旬までの値、外部の調査は各出典の時点の値です。

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ゼロクリック検索とは|検索結果の画面で答えが完結し、サイトがクリックされない検索

結論

ゼロクリック検索とは、検索した人が検索結果の画面だけで答えを得て、どのサイトもクリックせずに検索を終えることです。強調スニペットやナレッジパネルでも起きますが、いま最も大きく効いているのはGoogleの「AIによる概要」です。サイト運営者の側から見た課題として「ゼロクリック問題」とも呼ばれます。

ゼロクリック検索は、英語の「zero-click search」を訳した言葉で、単に「ゼロクリック」と呼ばれることもあります。本記事では「ゼロクリック検索」で統一します。

検索した人にとっては、サイトを開かずに答えが分かる便利な仕組みです。一方でサイト運営者にとっては、検索結果に表示されてもサイトに来てもらえない状態を指します。

ゼロクリック検索が起きる4つの表示

ゼロクリック検索は、検索結果の画面に答えそのものが出るときに起きます。代表的な表示は次の4つです。

表示検索結果に出るもの起きやすい検索
強調スニペットページから抜き出した短い答え「〇〇とは」「〇〇 意味」
ナレッジパネル企業・人物・作品などの基本情報社名、人名、作品名
直接の回答天気、計算、換算、乗換案内など「東京 天気」「100ドル 円」
AIによる概要AIが生成した要約と、根拠にしたページへのリンク説明・比較・手順を求める検索

強調スニペットやナレッジパネルは、AI以前から表示されていました。ゼロクリック検索そのものは、新しい現象ではありません。

AIによる概要で何が変わったか

従来の強調スニペットは、短い答えを1つ抜き出すだけでした。AIによる概要は、比較や手順まで文章で組み立てて答えます。

そのため、これまでクリックしないと分からなかった検索でも、画面上で答えが完結するようになりました。

Googleの説明では、AIによる概要は、AIが関連する質問をいくつも自動で調べ、その結果をまとめて答える仕組みです(出典:Google 検索セントラル「AI 機能と検索結果に表示されるウェブサイト」、最終更新 2025年12月31日)。1つの検索で比較や手順まで答えがそろうのは、このためです。

同じ仕組みは、Googleの検索結果のタブから入る対話型の「AIモード」でも使われています。本記事では、通常の検索結果に出るAIによる概要を中心に扱います。

ゼロクリック検索は増えているか|米国では68%、AIによる概要が出るとクリックは4〜6割減る

結論

ゼロクリック検索は増えています。米国ではGoogle検索の68%がクリックなしで終わり(2026年1〜4月)、AIによる概要が出るとクリックは4割から6割減るという調査があります。影響は、検索数ではなくCTRとクリック数に表れます。

調査で見る広がり

2026年に公開された調査のうち、規模と期間が分かる3本をまとめます。

調査対象と期間結果
SparkToro×Similarweb米国のGoogle検索・2026年1〜4月68%の検索がクリックなしで終了(2024年は59%)
研究者(Agarwal、Sen)の実験米国の利用者1,065人・2026年1〜2月AIによる概要が出ると外部サイトへのクリックが38%減少
Ahrefs30万キーワード・2025年12月のデータAIによる概要が出ると1位のCTR(クリック率)が58%低い

1本目は、米国の利用者がブラウザで行ったGoogle検索を、閲覧データ(クリックストリーム)から集計した調査です(出典:Search Engine Journal「Google Search Traffic To Open Web Drops To 23%, Data Shows」2026年6月10日)。

クリックされた32%の検索には、YouTubeや地図などGoogle自身のサービスへのクリックも含まれます。外部のサイトへのクリックは、1,000検索あたり232回でした。

なお、2024年と2026年では集計に使ったデータの提供元が違うため、年をまたぐ比較は目安として見る必要があります。

2本目は、利用者をAIによる概要が出るグループと出ないグループに分けて比べた実験です(出典:Search Engine Journal「Study Confirms Google AI Overviews Cut Organic Clicks 38%」2026年4月27日)。

同じ結果をクリック数で見ると38%の減少、クリックなしで終わった検索の割合で見ると54%から72%への上昇です。

3本目は、AIによる概要が出るキーワードと出ないキーワードで、掲載順位ごとのCTRを比べた分析です。

掲載順位AIによる概要が出たときのCTRの低下
1位58.0%
2位50.8%
3位46.4%
5位32.6%
10位19.4%

上位のページほど、AIによる概要に奪われるクリックが大きくなります(出典:Ahrefs「Update: AI Overviews Reduce Clicks by 58%」2026年2月4日。デスクトップのデータ)。

影響はCTRに出る

当社の観察では、AIによる概要が出るようになったキーワードでも、検索数(Search Consoleの表示回数)は減っていません。検索した人が画面上で答えを読んで終えても、表示回数としては1回数えられるためです。

そのため、ゼロクリック検索の影響は、表示回数ではなくCTRとクリック数に表れます。

当社サイト全体で見ると、自然検索のCTRは2025年10月の5.5%から2026年9月には3.4%に下がりました。

一方、サイト全体の表示回数も同じ期間に減っており、このCTRの低下には順位や検索需要の変化も含まれています。

CTRの低下をそのままAIによる概要のせいと読めない理由は、「流入減はゼロクリック検索のせいか|自社への影響を4つの手順で確かめる」で説明します。

影響を受けやすいキーワード|情報収集はクリックが減り、比較・推奨はAIの回答に名前が出るかで差がつく

結論

影響の大きさはキーワードの型で違います。当社のキーワードでは2026年10月時点で、情報収集キーワードの80%、比較・推奨キーワードの62%にAIによる概要が出ていました。情報収集キーワードはクリックが減りやすく、比較・推奨キーワードでは、AIの回答に自社の名前が挙がっているかを確かめる必要があります。

ゼロクリック検索の影響を考えるときは、自社の対策キーワードを3つの型に分けると見通しがよくなります。

キーワードの型例ゼロクリック検索の影響目標にすること
情報収集キーワード「〇〇とは」「〇〇 やり方」大きい。クリックが減りやすいAIによる概要に引用されること
比較・推奨キーワード「〇〇 おすすめ」「〇〇 比較」「〇〇 ツール」AIの回答で候補が絞られるAIの回答で自社が言及・推奨されること
指名キーワード社名、サービス名小さい。もともと公式サイトに来る検索AIの説明が正しいこと

前述の実験の研究者が2026年7月に公開した改訂版の論文では、クリックの減少は情報収集の検索に集中していました(出典:Search Engine Journal「Google AI Overviews Study Finds Lost Clicks Weren’t Lower Quality」2026年7月1日)。

同じ論文では、AIによる概要が出た割合は情報収集の検索で53%、購入や申し込みを目的とする検索で6%でした。表の型とは分け方が違いますが、答えを知るための検索ほどAIによる概要が出やすいことが分かります。

当社のキーワードでAIによる概要が出る割合

当社(インハウスプラス)は、自社サイトの対策キーワード約380本の順位を毎週計測し、同時にAIによる概要が表示されたかを記録しています。

計測しているキーワードのうち、AIによる概要が表示された割合をAIO表示率と呼びます(AIOはAI Overviewsの略)。キーワードの型ごとに分けると、次のとおりです。

キーワードの型AIO表示率
全体65%
比較・推奨キーワード62%
情報収集キーワード80%

2026年10月14日に取得した検索結果の値です。比較・推奨キーワードは、キーワード調査ツールの検索意図の分類で比較・検討や購入の意図が付いたもの、情報収集キーワードは情報収集の意図だけが付いたものとして数えました。

情報収集キーワードでは、8割にAIによる概要が出ています。比較・推奨キーワードでも6割を超えており、商品やサービスを選ぶ検索でも、AIが先に答える場面が増えています。

情報収集キーワード|引用されるかどうかでCTRに差が出る

情報収集キーワードでは、AIによる概要が出たときに自社が引用されるかどうかで、クリック数が変わります。

当社サイトの情報収集キーワードのうち、AIによる概要が出ているものを、自社が引用されているかどうかで2つに分け、同じ順位帯でCTRを比べました。

自然検索の順位引用されている引用されていない
4〜10位2.4%1.7%
11〜20位1.0%0.4%

対象は、2026年10月14日と10月21日の検索結果でAIによる概要の状態が同じだった、表示20回以上のキーワードです。CTRは2026年9月24日〜10月21日の4週間の値です。

同じ順位帯で比べると、引用されているキーワードのほうがCTRは高くなりました。

1〜3位では、AIによる概要が出て引用されていないキーワードがほとんどなく、比べられませんでした。上位のページほど引用元に選ばれやすいことが、ここからも分かります。

情報収集キーワードでは、クリックが減ることを前提にしたうえで、引用されることを目標にします。

次の画面は、情報収集寄りの「llmo レポート」で、当社のページが定義の出典として引用された例です。リンクには当社のページが入っていますが、本文に当社の名前は出ていません。

比較・推奨キーワード|AIの回答に名前が挙がるか

比較・推奨キーワードは、AIが複数のサービス名を挙げて答え、コンバージョンにつながるキーワードです。

この型では、AIによる概要が候補を数社に絞ってから、検索した人がクリックします。AIの回答に名前が出なければ、クリックされる前に候補から外れます。

次の画面は「google 広告 レポート テンプレート」で、当社が引用され、本文でも無料版のテンプレートが紹介された例です。引用と言及の両方がそろうと、検索した人は当社を候補として認識します。

引用されていても、名前が出るとは限りません。当社の比較・推奨キーワードでは、AIによる概要が出たキーワードのうち、自社が引用された割合(引用率)は100%でしたが、本文に社名が出た割合(言及率)は46%でした(2026年10月度)。

Ahrefsの調査では、米国のデスクトップ検索のうち、ブランド名を含む検索の73.3%、含まない検索の78.3%でAIによる概要が表示されていました(2026年9月の月平均)。

記事タイトルの83%は、ブランド名を含む検索の2026年9月29日時点の値です。

比較・推奨キーワードの多くはブランド名を含まない検索なので、AIによる概要が出る前提で考える必要があります(出典:Ahrefs「AI Overviews Currently Appear for 83% of Branded Searches」2026年10月2日)。

指名キーワード|影響は小さいが、AIの説明が正しいかを見る

社名やサービス名の検索は、もともと公式サイトを探す検索なので、ゼロクリック検索の影響は小さめです。

ただ、AIによる概要の説明が古かったり、同じ名前の別の会社と混ざったりすることがあります。

社名とサービス名で検索し、AIによる概要に書かれた所在地、サービス内容、料金が正しいかを読んでください。誤りがあれば、会社概要やサービスページに正しい所在地、サービス内容、料金を書き、ページの間で食い違いがないようにします。

流入減はゼロクリック検索のせいか|自社への影響を4つの手順で確かめる

結論

流入が減ったときは、AIのせいと決める前に4つの手順で確かめます。Search Consoleで期間を比べてCTRだけ下がったキーワードを抜き出し、順位と実際の検索結果を確かめ、最後にGA4でコンバージョンを見ます。順位が落ちているなら、原因はゼロクリック検索ではありません。

「問い合わせや検索からの流入が減ったのは、AIのせいではないか」。当社の無料診断では、複数の会社からこの相談を受けています。

ところが、Googleのアップデートによる順位の下落や、季節による検索需要の減少でも、流入は同じように減ります。原因によって打ち手はまったく違うので、次の4つの手順で切り分けます。

どの手順も、Search Console、GA4、Googleの検索結果だけで、今日から無料で確かめられます。

手順1:Search Consoleで期間を比べ、CTRだけ下がったキーワードを抜き出す

Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開き、日付の「比較」で直近3か月と前年の同じ期間を並べます。

表示回数(インプレッション)、クリック数、CTRの3つをオンにし、下の表で「クエリ」タブを選びます。

探すのは、表示回数はほぼ変わらないのに、クリック数とCTRだけが下がったクエリです。これがゼロクリック検索の影響を受けている候補になります。

「表示回数の増減は1割以内で、CTRが2割以上下がった」のように、基準を自社で先に決めておくと、毎回同じ判断ができます。

前年の同じ期間と比べるのは、季節による検索需要の増減を打ち消すためです。直前の3か月と比べると、繁忙期と閑散期の差を影響と見誤ります。

手順2:順位が落ちていないかを確かめる

手順1で抜き出したクエリについて、検索順位が下がっていないかを確かめます。

順位計測ツールを使っていれば、その順位の推移を見ます。ツールがなければ、Search Consoleの平均掲載順位の変化を目安にします。

平均掲載順位は、表示されたときの掲載位置の平均です。AIによる概要のリンクも掲載位置として数えられるため順位計測ツールの順位とはずれますが、大きく下がっていないかを見る目安には使えます。

たとえば上位10位以内から20位以下に落ちたなら、原因はゼロクリック検索ではなく順位の下落です。この場合は、ページの内容や競合の変化を先に見直します。

手順3:実際の検索結果で、AIによる概要と自社の引用・言及を確かめる

順位が保たれているクエリは、実際にGoogleで検索し、AIによる概要が出ているかを確かめます。

検索するときは、Googleからログアウトするか、ブラウザのシークレットウィンドウを使います。普段の検索履歴の影響を減らすためです。

AIによる概要が出ていたら、リンクに自社ページが入っているか(引用)と、本文に自社名が書かれているか(言及)を記録します。

記録表の作り方と、条件を揃えて検索する手順は「AI Overview計測の方法」で解説しています。

手順4:GA4でコンバージョンまで減ったかを確かめる

最後に、GA4で自然検索(Organic Search)からのセッションとコンバージョンを、手順1と同じ期間で比べます。

クリックが減っていても、コンバージョンが保たれていれば、減ったのは答えだけを知りたかった人の訪問です。この場合、事業への影響は小さいと判断できます。

AIによる概要のリンクから来た訪問は、GA4ではOrganic Searchに含まれ、通常の検索と区別できません。そのため、自然検索全体のコンバージョンで影響を見ます。

原因の見分け方|ゼロクリック検索・順位の下落・需要の減少・技術トラブル

4つの手順の結果は、次の表に当てはめると原因を見分けられます。

原因順位表示回数CTR次にすること
ゼロクリック検索変わらない変わらない下がるキーワードの型ごとに目標を置き直す
順位の下落下がる下がる下がるページの内容と競合を見直す
検索需要の減少変わらない下がる変わらない季節や市場の動きとして扱う
技術トラブル消える・急落急に減る―Search Consoleの「ページ」レポートで、インデックス登録とエラーを確かめる

実際には、複数の原因が同時に起きていることもあります。キーワードごとに当てはめ、ゼロクリック検索に当たるキーワードだけを次の対策の対象にします。

ゼロクリック検索の対策|キーワードの型ごとに目標を置き直す

結論

対策は、キーワードの型ごとに目標を置き直すことです。情報収集キーワードはクリックではなく「AIによる概要に引用されること」、比較・推奨キーワードは「AIの回答で自社が言及・推奨されること」を目標にします。打ち手は、検索上位を取る通常のSEOと、料金や機能などAIが比べる項目ごとに自社の強みを書くことです。

ゼロクリック検索の対策は、キーワードの型ごとに、何を成果と見るかを変えることから始めます。

対象目標主な打ち手効果の確かめ方
情報収集キーワードAIによる概要に引用される検索上位を取る。結論を先に書き、一次情報を載せる引用率
比較・推奨キーワードAIの回答で言及・推奨されるAIが比べる項目ごとに自社の強みを書く。第三者のサイトに載せてもらう言及率と推奨順位
指名キーワードAIの説明が正しい会社概要やサービスページの記述を揃えるAIの説明の誤りの有無
サイトに来た人コンバージョンにつながる記事から資料請求や無料体験への導線を見直す自然検索からのコンバージョン

推奨順位は、AIが複数のサービスを挙げたときに、自社が何番目に挙げられたかを指します。

情報収集キーワード|上位を取り、結論と一次情報で引用される

AIによる概要の引用元は、同じキーワードの検索で上位にあるページに集まりやすい傾向があります。当社の観察では、検索結果の100位以内に入っていないページを書き換えても、引用は取れにくいことが分かっています。

そのため、情報収集キーワードの対策は、まず通常のSEOで検索上位を取ることです。Googleも、AIによる概要のための特別な対策は要らないとしています(「やらなくてよい対策」を参照)。

当社では、見出しの直後に結論を書き、自社の実測や実例を載せることを記事の標準にしています。答えが冒頭にあると要約に使いやすく、他のページにない情報があると引用する理由になるためです。

比較・推奨キーワード|AIが比べる項目ごとに自社の強みを書き、第三者のサイトに載せてもらう

比較・推奨キーワードでは、AIは料金、機能、対応範囲などの項目でサービスを比べて答えます。

自社のサービスページや記事で、その項目ごとに自社の強みを具体的に書きます。「無料版がある」「買い切りで使える」のように、比べたときに違いが分かる書き方にします。

AIは自社サイトだけでなく、比較記事や業界メディアなど第三者のサイトも参照します。比較記事の運営者に情報を提供したり、業界メディアへの寄稿やプレスリリースで取り上げてもらったりして、第三者のサイトにも自社の情報を載せます。

クリックの先|来た人をコンバージョンにつなぐ導線を見直す

ゼロクリック検索が増えると、サイトに来る人は減ります。その分、来た人は答えだけでなく詳しい情報を求めている人になります。

Googleも、AIによる概要が表示された検索結果からのクリックは質が高いと説明しています。ただし、この説明には根拠となる数値は示されていません(出典:Google 検索セントラル「AI 機能と検索結果に表示されるウェブサイト」)。

来た人を逃さないよう、記事の中から資料請求や無料体験へ進む導線を見直します。クリック数が減っても、コンバージョンが保たれていれば事業への影響は抑えられます。

やらなくてよい対策

Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件はなく、AI専用のファイルや特別な構造化データも不要としています(出典:Google 検索セントラル「AI 機能と検索結果に表示されるウェブサイト」)。

そのため、次のような対策に時間をかける必要はありません。

  • AI向けに文章を細かく分けて書き直す
  • AI専用のファイルを置く
  • 本文と関係のない構造化データを大量に入れる
  • 記事の日付だけを新しくする

ゼロクリック時代に追う指標|クリック数とあわせてAIO表示率、引用率、言及率を毎月見る

結論

ゼロクリック時代は、クリック数だけでは成果を説明できません。クリック数とコンバージョンに加えて、AIO表示率、引用率、言及率の3つの指標を毎月同じキーワードで測り、指名検索の推移もあわせて確認します。Search Consoleの生成AI機能レポートは表示回数の参考値にとどまるので、キーワードごとのデータは実際の検索結果か計測ツールで取ります。

たとえば上司への報告で「自然検索のクリック数が前年より2割減った」とだけ伝えると、SEOの効果が落ちたように見えます。

同じ報告に「対策キーワードの65%でAIによる概要が出ている」と並べれば、クリックが減った理由を数字で説明できます。

クリック数とあわせて見る指標

ゼロクリック時代に毎月見る指標は、クリック数とコンバージョンを含めて次の5つです。

指標分かること取り方
クリック数とコンバージョンサイトに来た人と成果Search Console、GA4
AIO表示率計測しているキーワードのうち、AIによる概要が表示された割合実際の検索結果、計測ツール
引用率AIによる概要が表示されたキーワードのうち、自社ページが引用された割合実際の検索結果、計測ツール
言及率AIによる概要が表示されたキーワードのうち、本文に自社名が出た割合実際の検索結果、計測ツール
指名検索の推移社名やサービス名で検索された回数の変化Search Console

AIO表示率を見ればゼロクリック検索の広がりが、引用率と言及率を見ればその中での自社の扱われ方が分かります。

比較・推奨キーワードでは、言及率を中心に見ます。前述のとおり、引用されていても社名が出るとは限らないためです。

同じ指標を毎月同じキーワードで測ると、表示の増減や、施策の前後の変化を追えるようになります。

Search ConsoleとGA4で分かること・分からないこと

Search Consoleの「検索パフォーマンス」には、AIによる概要とAIモードでの表示を集計する「生成AI機能(ベータ版)」レポートがあります。

このレポートで見られるのは表示回数で、ページ、国、デバイス、日付ごとに集計されます。クエリ別の内訳はなく、AIによる概要とAIモードの表示は同じレポートにまとめられています(出典:Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート」)。

そのため、どのキーワードで引用されたかや、本文で言及されたかは、このレポートでは分かりません。生成AI機能(ベータ版)レポートは、AIによる概要での露出が増えているかを見る参考値として使います。

GA4では、ChatGPTなど参照元が分かるAIからの流入を切り出せます。見方は「GA4でAIからの流入を計測する方法」で解説しています。

手動で足りなくなったら計測ツールへ

キーワードが20本程度なら、月に1回、実際の検索結果を手動で確かめれば足ります。

本数や頻度が増えたら、AIによる概要の表示と自社の引用をキーワードごとに記録できる計測ツールに移します。選び方は「LLMOツールおすすめ12選」で比較しています。

当社の計測の仕組み|AIの回答での見え方を毎月測り、打ち手まで決める

結論

当社は2種類のキーワードで毎月計測しています。順位計測しているキーワード全体ではAIO表示率と引用率を、改善の対象にする比較・推奨キーワードでは引用率、言及率、推奨順位を測り、1冊のレポートにまとめます。データを集計して終わりにせず、今月の優先施策と作業指示まで決め、翌月に結果を検証します。

当社は、自社サイトの計測と改善を毎月この流れで回しています。同じ流れを、お客様向けの「AIO/LLMO計測レポート」として提供しています。

  1. 順位計測しているキーワード全体で、AIによる概要の表示と自社の引用を記録する
  2. 比較・推奨キーワードで、引用・言及・推奨順位を記録する
  3. AIが自社サイトの本文や会社情報を正しく読み取れる状態かを、サイト全体で診断する
  4. 今月の優先施策と作業指示を決める
  5. 翌月、施策の前後で指標がどう動いたかを確かめる

ここからは、当社サイトを対象にした2026年10月度の見本レポートで、この流れの実例を順に紹介します。見本の数値は、レポートを作った10月上旬に取得した値です。

キーワード全体で、表示と引用を記録する

最初のページでは、順位計測しているキーワード全体で、AIによる概要がどれだけ出ているかと、そのうち自社が引用された割合を見ます。ゼロクリック検索の広がりを、自社のキーワードで確かめるページです。

次のページでは、AIによる概要は出ているのに自社が引用されていないキーワードを、検索数の多い順に並べます。情報収集キーワードで引用を取りにいく候補は、この一覧から選びます。

比較・推奨キーワードで、引用・言及・推奨順位を記録する

コンバージョンにつながる比較・推奨キーワードでは、引用率・言及率・推奨順位を1ページにまとめます。当社の2026年10月度は、AIによる概要が出た13本で、引用率100%、言及率46%でした。

キーワードごとの判定も並べます。引用されているのに本文に社名が出ていないキーワードは、引用と言及の判定を並べると見つかります。

言及されたときに、AIが自社をどの比較軸で説明しているかも記録します。2026年10月度の当社は、「無料版・トライアル」と「導入の速さ」の観点で説明されていました。

訴求したい強みと並べると、AIに伝わっている強みと、まだ伝わっていない強みが分かります。

サイト全体で、AIに正しく読み取られる状態かを診断する

キーワードごとの原因を探す前に、サイト全体がAIに正しく読み取られる状態かを7項目で判定します。不合格の項目は、どのページの何を直すかまで示します。

2026年10月度の当社は不合格が3件でした。公式サイト内で無料版の説明がぶれていたことが、社名で聞いたときのAIの回答の誤りにつながっていました。

優先施策と作業指示を決め、翌月に結果を確かめる

診断の結果から今月の優先施策を5つ選び、施策ごとに、担当者がそのまま作業できる作業指示を1枚ずつ作ります。

翌月は、前月の施策の実行状況と、効果を確かめる指標の変化を並べます。施策ごとに「どの指標を、いつ見るか」を先に決めておくと、効果があったかを毎月同じ基準で判断できます。

AIによる概要だけでなく、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Copilot、AIモードの回答でも、比較・推奨キーワードと同じ内容の質問で、言及と推奨順位を計測しています。

ゼロクリック検索の影響を、AIの回答での見え方まで毎月計測

AIO/LLMO計測レポートは、AIO表示率、引用率、言及率と、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Copilot、AIモードの5つのAIの回答での言及と推奨順位を毎月計測します。GA4によるAI経由の流入、サイト全体の診断、今月の優先施策5つと作業指示までを月次レポートで納品します。まずは無料診断で、同じ構成のレポートを1回お試しいただけます(毎月30社限定で、法人のお客様が対象です)。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ゼロクリック検索とは何ですか?

検索した人が検索結果の画面だけで答えを得て、どのサイトもクリックせずに検索を終えることです。強調スニペットやナレッジパネルでも起きますが、2026年時点で最も大きな要因はGoogleのAIによる概要です。

Q2. ゼロクリック問題とゼロクリック検索は違うものですか?

同じ現象を指しています。ゼロクリック問題は、検索結果に表示されてもサイトに来てもらえず、流入やコンバージョンの機会が減るという、サイト運営者の側から見た課題の呼び方です。

Q3. ゼロクリック検索が増えると、SEOは意味がなくなりますか?

なくなりません。AIによる概要の引用元は、同じキーワードの検索で上位にあるページに集まりやすいためです。Googleも、AIによる概要に表示されるための追加の要件はなく、通常のSEOがそのまま当てはまると説明しています。変わるのは成果の測り方です。

Q4. 自社がゼロクリック検索の影響を受けているかを無料で確認できますか?

できます。Search Consoleで前年の同じ期間と比べ、表示回数が保たれているのにCTRが下がったクエリを探します。そのクエリを実際に検索し、AIによる概要が出ているかと、自社が引用・言及されているかを確かめます。

Q5. ゼロクリック時代は何をKPIにすればよいですか?

クリック数とコンバージョンに加えて、AIO表示率、引用率、言及率を毎月同じキーワードで測ります。比較・推奨キーワードでは、本文に自社名が出たかを示す言及率を中心に見ます。

測った結果から、記事の改善とAI検索の対策まで任せたい方へ

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まとめ|流入減を確かめ、目標を置き直し、毎月測る

ゼロクリック検索は、検索結果の画面で答えが完結し、サイトがクリックされない検索です。AIによる概要の広がりとともに増えており、影響はCTRとクリック数に表れます。

流入が減る原因は、ゼロクリック検索のほかにも、順位の下落や検索需要の減少があります。AIのせいと決める前に、Search Console、順位、実際の検索結果、GA4の4つで切り分けます。

ゼロクリック検索に当たるキーワードでは、情報収集キーワードは引用、比較・推奨キーワードは言及と推奨を目標にします。そのうえで、クリック数とあわせてAIO表示率、引用率、言及率を毎月測ります。

今月は、Search Consoleで前年の同じ期間と比べ、CTRだけ下がったクエリを10本抜き出して、実際に検索してみてください。

来月は、比較・推奨キーワードを20本決めて、引用と言及の記録を始めてください。毎月の計測から打ち手まで任せたい場合は、AIO/LLMO計測レポートをご覧ください。