必要なデータを可視化し、データドリブンな経営、事業推進を加速
自然エネルギーの爆発的普及を実現する。をミッションに掲げ蓄電池の製造・販売をしながら垂直統合にエネルギー事業を立ち上げている株式会社パワーエックス様。インハウスプラスでEVチャージステーション事業のビジネスダッシュボードを開発させていただきました。ダッシュボード導入の背景から活用状況まで詳しくお伺いしました。
Contents
効果のポイント
- 意思決定や仮説検証に必要なデータが可視化されていることでデータドリブンな経営、事業推進がより加速した。
- ダッシュボードから関係者が必要なデータを見れることで部署間のコミュニケーションがスムーズになった。
- 要件定義のサポートによりメイン業務にしっかりとリソースを使いながらプロジェクト進行ができた。
インタビューにご協力いただいた方
株式会社パワーエックス
執行役 EVチャージステーション事業管掌 森居紘平様
EVチャージステーション事業部 事業企画・マーケティングマネージャー 瀧川晴華様
インハウスプラスで支援させていただいた内容
2023年10月にローンチされたチャージステーションの充電予約と充電サービスのデータを可視化するダッシュボードを開発しました。
□ 株式会社パワーエックス様プレスリリース
国内最速クラスの公共用超急速EV充電事業 「PowerX チャージステーション」がサービス開始
ご利用いただいたサービス
カスタムレポート・ダッシュボード開発
各企業のニーズに合わせて要件定義から実装までを手掛けるカスタマイズ開発サービスです。
サービスのリリースからデータをしっかりと蓄積して活用するために
事業概要、ミッションについてお聞かせください。
森居様 パワーエックスは自然エネルギーの爆発的普及を実現することをミッションとして掲げて立ち上げた会社です。事業としては国内最大級の蓄電池工場を岡山県につくり、蓄電池製品をお客様に販売することに加え、垂直統合でエネルギーの事業を複数立ち上げています。具体的には再生可能エネルギー等の電力の販売、蓄電池を搭載した電気運搬船、「Hypercharger」(蓄電池型超急速EV充電器)の販売やEVチャージステーションの運営などを展開しています。
我々の事業部ではHyperchargerをお客様に買っていただくいわゆるメーカーとしてのモデルと同製品を設置したチャージステーションを運営する直接販売のモデルの2つを担当しています。
ダッシュボードの導入の背景を教えてください。
森居様 事業をするにあたり、全社としてもデータドリブンに経営していくことを掲げていまして、チャージステーションという直接販売のBtoCビジネスではお客様の利用状況などの行動をしっかりとデータで計測する、蓄積していく、可視化しながら分析して打ち手を打っていくことは必要だと思っていました。
また正式なサービスリリースの半年ほど前からテスト稼働は始まっていて、その時点で多くのご利用をいただきユーザーインタビューやアンケートといった定性的なデータはかなりとっていましたけど、面でしっかりデータを量でとるという必要性は認識していました。そのためリリースより前のプレの段階でダッシュボードを作ろうと決めました。
瀧川様 課題が2つあったかと思っていまして、バックエンドでデータはとれているんですけどもそのデータをビジネス側が確認したい時にエンジニアに直接聞いてその戻しがあってという感じでタイムラグがあったのでそれをリアルタイムに見れるようにしたいというのと、そういうデータがブラックボックス化するのではなく常に可視化できたらいいなというのがありました。
内製するという選択肢もありましたか?
森居様 社内にはエンジニアもいるのでバックエンド側でダッシュボードも作っていて内製することもできます。ただビジネスダッシュボードとしてはUI・UXにこだわり誰でも使いやすいダッシュボードであることが重要と考え、外部の専門家に依頼することにしました。
インハウスプラスのサービスを利用する決め手となったポイントはどこでしたか?
瀧川様 他社にも話を聞きましたが、マーケティングオートメーション機能などが組み合わさっている場合が多く、データ可視化のみにフォーカスしている印象ではありませんでした。また、データを可視化するツールは提供されますが入口の要件定義で自分たちが手を動かす部分が多く、他の業務がある中で十分にリソースをかけることができるかという不安もありました。
社内でダッシュボード構築のために作業する工数が多かったり、UIのイメージがつかなかったりしたことが要因としては大きいです。
誰でも使いやすい、いつでもデータを見れるダッシュボード
ダッシュボードはどのように利用していますか?
瀧川様 事業部のメンバーはダッシュボードを直接見ています。あとはこのダッシュボードからデータを抽出したものを別事業部のメンバーが見ることもあり、全社が見るデータのベースになっています。
森居様 経営レベルでもこのデータをベースに経営方針、アクションを説明しています。データが可視化してしっかり見えるということが経営レベルでも重要と考えています。
ダッシュボードを使っている他のメンバーの方のリアクションはどうでしたか?
瀧川様 社内からもとてもよくできているという声があったり、営業メンバーも必要なデータを自身で確認することができるので、誰でも使える見やすいものができたかなと思っています。
ダッシュボード導入にはどのような効果がありましたか?
森居様 先ほどお話しした必要なデータを必要な人が見ることができるようになりデータを元にした意思決定がしやすくなりました。データがすぐに見れるので仮説検証のPDCAのサイクルを回すスピードアップにつながったと思います。我々もチャージステーションを新設する際は予測を立てるので、実績とどう違うだろうか、それはなぜだろう、こう変えてみよう、変えた結果どうなっただろうというのが進めやすくなりました。
瀧川様 関係者で同じダッシュボードを見ているので部門間のコミュニケーションも円滑になりました。口頭で伝えるよりも可視化されたものを見ることにより説得力も違うと思います。グラフを見せればすぐ説明も終わるので、会話する時に双方にとって便利だなと。
データドリブンな経営をさらに加速していくために
今後のデータ活用の展望をお聞かせください。
森居様 ビジネスが成長していくにつれてモデルも複雑化していき、それに伴って分析も複雑性が増すと思うのでそれに対応したダッシュボードをどのように作っていくかかと思っています。より立体的にいろんな角度でデータが見えるダッシュボードを作っていきたいと。
インハウスプラスのサービスはどのような方にお勧めできますか?
森居様 我々はデータ活用は、お客様のためと思っています。データに向き合い、サービスのクオリティをいかに上げていけるか、お客様にとってもっと使いやすいサービスになるように不断の努力を続けていくことが重要だと考えています。
そのため我々と同じようにデータを元にした意思決定を行い、より良いサービスを作っていきたいと思っている方であれば、まずは見える化が課題抽出からアクションにつなげる第一歩だと思います。事業の数値の見える化に課題を抱えている方がいればお勧めできると思います。
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DeNAのデジタルマーケティング責任者として年間450億円を超えるECプラットフォームのマーケティングを担当。2014年に独立し、上場企業から資金調達後のスタートアップまで様々な企業のデジタルマーケティングのプロジェクトに関わり見識を広げた後、2018年3月に株式会社CALLOSUMを創業。