サーチコンソール×AI(Gemini)活用術!SEO分析をかんたん自動化
「検索順位が急に落ちたが、原因が特定できない」
「サーチコンソールのデータが多すぎて、どこから手をつければいいか迷う」
SEO担当者なら誰しも、膨大なクエリデータを前に途方に暮れた経験があるはずです。
効率化のためにChatGPTやGeminiに相談しても、返ってくるのは「ユーザーの検索意図を満たす高品質なコンテンツを作りましょう」といった、あまり役に立たない一般論ばかり。「もっと具体的にどの記事をどう直せばいいかを教えてほしい!」と思ったことはありませんか?
実は、AIが「使える分析」をしてくれないのは、あなたのプロンプトが悪いからではありません。 AIに渡している「データの形」が間違っているのです。
本記事では、専門知識ゼロでも実践できる「サーチコンソールのデータをAI(Gemini)に丸投げして、プロ顔負けの分析結果を引き出す方法」を解説します。
結論から言うと、その秘訣は「CSV」ではなく「Looker Studioのレポート(PDF)」を読ませること。たったこれだけの工夫で、AIはあなたのサイト専属の超優秀なマーケターへと変貌します。その具体的な手順と、実際に私が使っているプロンプトをすべて公開します。
■ この記事でわかること
- AI分析が失敗する本当の原因(プロンプトではなく、データの構造化不足)
- AIが「良い回答」を出しやすいLooker Studioレポートの条件
- インハウスプラスのテンプレートを実際にAIに読み込ませた検証結果とプロンプト例
※SEOの基本的なレポートの作成のコツから知りたい方は、「SEOレポート作成・見方ガイド」を先にご覧ください。
Contents
なぜ「サーチコンソール × AI分析」は失敗するのか? 犯人は「プロンプト」ではなく「データの渡し方」です
「AIに分析をお願いしたけど、期待外れだった」
そう感じる原因の9割は、実はプロンプトではありません。AIに渡しているデータの質が低いことにあります。
多くの担当者がやりがちなのが、Googleサーチコンソールの管理画面からCSVをダウンロードし、それをそのままChatGPTやGeminiにアップロードする方法です。しかし、AIにとって、そのCSVデータは「文脈のない数字の羅列」に過ぎません。さらに、この方法には構造的に回避できない2つの致命的な欠陥が存在します。
1. 「クエリ1,000件の壁」による機会損失
Googleサーチコンソールの管理画面からエクスポートできるクエリ(キーワード)データは、最大で1,000件までという制限があります。しかし、SEOで本当に重要な「お宝キーワード」は、検索ボリュームの大きいビッグワード(上位1,000件以内)ではなく、その外側にあるロングテールキーワードに眠っていることもあります。
CSVダウンロードで分析をしている時点で、あなたは知らず知らずのうちに、最も改善の余地がある「伸びしろ」を自ら切り捨ててしまっているのです。
2. 「SEO経由のコンバージョン」が見えない片手落ちの分析
サーチコンソールが教えてくれるのは、あくまで「クリックされたかどうか」までです。「そのユーザーがコンバージョンしたのか?」という、ビジネスで最も重要なデータは含まれていません。
そのため、サーチコンソールのデータをAIに渡しても、以下のような本質的な判断ができません。
- 「売上につながっているクエリはどれ?」
- 「アクセスは多いけど、CVしない無駄な記事はどれ?」
結果として、AIは「表示回数が多いクエリを対策しましょう」という、“アクセス稼ぎ”のための表面的な提案しかできなくなってしまうのです。
この2つの壁を突破し、AIに「プロレベルの分析」をさせる唯一の方法。それが、次章で解説する「Looker StudioレポートのPDF化」です。
結論:AI分析の正解は「Looker Studioレポート」のPDF化
前章で挙げた「データの壁」を突破し、AIから最高のアウトプットを引き出すための解決策。それは非常にシンプルです。
生データ(CSV)を渡すのをやめ、Looker Studioで加工・可視化された「レポート(PDF)」をAIに読ませること。
これこそが、現時点で最も手軽かつ強力な分析ハックです。なぜ「CSV」ではなく「PDFレポート」なのか? その理由は、以下の3つの圧倒的なメリットにあります。
1. API接続で「1,000件の壁」を突破できる
Looker Studioは、GoogleサーチコンソールのAPIを利用してデータを取得します。管理画面の「エクスポート」機能とは異なり、API経由であれば1,000件を超える大量のクエリデータも取得・保持することが可能です。
これにより、本来なら切り捨てられていたロングテールキーワード(=競合が気づいていないお宝クエリ)までAIの分析対象に含めることができます。
2. 「検索順位」と「成果(CV)」を紐付けて分析できる
Looker Studioの最大の強みは、異なるデータソースを統合できる点です。
「サーチコンソール(順位・表示回数)」と「GA4(コンバージョン数)」を1つのレポート内で結合することで、AIは初めて以下のような高度な推論が可能になります。
- 「検索順位は8位と低いが、CV数が高いページはどれか?」
→ AIの提案: 「順位を上げれば売上が倍増します。リライト優先度『高』です。」 - 「検索順位は1位だが、CVがゼロのページはどれか?」
→ AIの提案: 「記事の内容がズレています。CTAを改善するか、集客キーワードを見直すべきです。」
3. AIが理解しやすい「論理的かつ網羅的な構造」を作れる
ここが最も重要なポイントです。
優れたLooker Studioレポートは、人間が見やすいように「サマリ(全体像)」から「クエリ別・ページ別(詳細)」へと、情報がドリルダウン形式で整理されています。
実は、この「人間にとって分かりやすい構造」こそが、AIにとっても「理解しやすい構造」なのです。Geminiをはじめとする最新のマルチモーダルAIは、テキストだけでなく、視覚情報(レイアウトや図表)も含めて文脈を理解します。
単調な数字の羅列(CSV)よりも、見出しや表組みで構造化されたレポート(PDF)の方が、AIは「どこに何が書かれているか(=データの意味)」を正確に把握でき、結果として回答の精度が飛躍的に向上します。
【実践】専門知識ゼロ。サーチコンソールデータをAIに「丸投げ」する3つのステップ
では、実際にやってみましょう。 難しいデータ分析スキルは一切不要です。必要なのは、Googleアカウントと「正しい形式のデータ」だけです。以下の3ステップ通りに進めてください。
STEP1. Looker StudioでSEOレポートを作成する
まずは、サーチコンソールのデータをLooker Studioに接続し、下のレポートのように可視化します。もし、レポートを作成する時間がない、あるいはGA4データと連携してSEO経由のコンバージョンを可視化していない場合は、弊社の「SEOレポートテンプレート(買い切り版)」をご利用ください。導入後すぐに、AI分析に最適なレポートが自動生成されます。
Looker Studioを使ったレポート作成方法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
□ 関連記事:初心者にやさしいLooker Studio使い方解説
STEP2. 全体をPDFとしてダウンロードする
レポートを開いたら、画面右上の「共有」ボタンの横にある「▼」を押し、「レポートをダウンロード」を選択します。
ここで重要なのは、「すべてのページ」を選択することです。 「全体サマリ」だけでなく「キーワード」「ページ」など、レポート内の全データをAIに渡すことで、分析の解像度が劇的に向上します。

▼ 具体的なPDF化手順
- Looker Studioの右上「共有」ボタンの横にある「▼」をクリック
- 「レポートをダウンロード」を選択
- 「すべてのページ」にチェックを入れる(推奨)
- その他のオプションの「テーブルを展開してすべての行を表示する」にチェックを入れる(推奨)
- ダウンロードして保存
□ 関連記事:[Looker Studio] レポートをPDF形式でダウンロードする方法
STEP3. AI(Gemini/ChatGPT)にアップロードして「壁打ち」する
最後に、GeminiのTOPページを開き、作成したPDFをアップロードします。グラフや図表の読み取り精度はGeminiが圧倒的に高いため、Geminiの利用がおすすめです。

PDFのアップロード方法による違い
PDFのアップロード方法には「ファイルをアップロード」と「ドライブを追加」の2種類がありますが、実は選び方によって読み取り精度が大きく変わります。
ファイルを直接ドラッグ&ドロップすると、AIが表の形やグラフなどの「見た目」も含めて認識できるため、内容を正確に読み取れます。一方、ドライブ経由では文字情報のみが抽出されやすく、レイアウトが崩れて数字の読み間違いが起きやすくなります。
アップロードしたら、プロンプトで指示を与えます。データがすでに構造化されているため、長文の複雑なプロンプトは不要です。以下のシンプルな指示をコピペして投げかけてみてください。
▼ コピペして使えるプロンプト
あなたはプロのSEOマーケターです。
添付のPDFレポートは、当社Webサイトの直近の月次データです。
マーケティング責任者の視点でデータを分析し、以下の3点について回答してください。
1. 【現状把握】:先月と比較して、特筆すべき良い変化と悪い変化は何か?
2. 【要因分析】:その変化を引き起こした主な要因(クエリやページ)は何か?
3. 【施策提案】:SEO経由のCV、クリック数を改善するために、来月優先的に取り組むべき具体的な施策を3つ提案せよ。
※各施策には、その根拠となる数値を必ず引用すること。
送信ボタンを押せば、作業は完了です。 あとはAIが数秒でデータを読み解き、あなたの代わりにレポートを分析してくれます。
【検証】インハウスプラスのテンプレートをGeminiに読ませてみた結果
実際に弊社で販売している「SEOレポートテンプレート」のデモデータをPDF化し、先ほどのプロンプトを使ってGeminiに分析させてみました。その驚くべき出力結果をご覧ください。AIが単なる「要約」ではなく、「意思を持ったマーケター」として振る舞っていることが分かります。
Geminiからの回答(実例)
1. 【現状把握】:先月と比較した特筆すべき変化
- 良い変化: サイト全体の検索流入数が前月比 +115% と大幅に伸長しました。特に、「Excel テンプレート」関連のクエリ群が軒並み順位を上げており、セッション増を牽引しています。
- 悪い変化: 流入は増えていますが、全体のCVR(コンバージョン率)が 1.2% → 0.9% に低下しています。集客できている層と、オファー内容にズレが生じ始めている可能性があります。
2. 【要因分析】:変化を引き起こした主な要因
- 要因A(順位上昇): 記事
/blog/excel-template-freeが、ビッグワード「エクセル テンプレート 無料」で 8位→3位 に上昇したことが最大の要因です。 - 要因B(CVR低下): 新規流入が増えたクエリの中に「作り方」「自作」などの“学習目的(Knowクエリ)”が多く含まれています。これらは「テンプレート購入(Buyクエリ)」への転換率が低いため、全体の数値を押し下げています。
3. 【施策提案】:来月優先的に取り組むべき3つの具体的施策
施策①:勝ち記事のCTR改善(TDH施策)
- 対象:
/blog/excel-function-vlookup - 根拠: 現在の掲載順位は 4.2位 ですが、CTRが 2.8% と平均(約7%)より大幅に低く、機会損失しています。
- アクション: タイトルに「【図解あり】」や「コピペでOK」といったクリックを誘発する文言を追加し、CTR 5% を目指してください。
施策②:マイクロコンバージョンの設置
- 対象: 要因分析で挙げた「学習目的(Knowクエリ)」の流入ページ群。
- 根拠: いきなり有料商品を訴求してもCVしません。
- アクション: 記事下部に「無料のお試し版ダウンロード」のCTAを設置し、まずはリード獲得(メールアドレス取得)に繋げる導線へ変更することを推奨します。
施策③:カニバリゼーションの解消
- 対象: クエリ「エクセル 家計簿」において、
/blog/kakeibo-templateと/product/item-4050の2ページが評価を奪い合っています(順位が12位と15位で行き来している)。 - アクション:
/blog/kakeibo-templateから商品ページへ内部リンクを集約し、評価を一本化してください。
評価:数値を根拠に具体的な改善案を提示した
いかがでしょうか。「質の高い記事を書きましょう」といった抽象的なアドバイスは一切ありません。
- 「
/blog/excel-function-vlookupのタイトルを直せ」 - 「順位は4.2位なのにCTRが2.8%しかないからだ」
このように、具体的なURLと数値を根拠に「今やるべきタスク」を指名できています。
なぜ、ここまで精度の高い分析ができるのか?それはAIが賢いからではありません。読み込ませたLooker Studioレポートの中に、AIが判断材料とするための「十分な解像度のデータ(クエリ、LP、順位、CTRの相関データ)」が網羅されていたからです。これが、CSV分析では絶対に到達できない、PDFレポート分析の真骨頂です。
なぜ「インハウスプラス」のテンプレートだと、AI分析がうまくいくのか?
「Looker Studioなら、自分で作ればいいのでは?」
そう思われるかもしれません。もちろん、ご自身で構築できるスキルがあればそれが一番です。
しかし、「AIに読ませること」を前提とした場合、インハウスプラスのSEOレポートテンプレート(買い切り版)には、自作や他社ツールにはない3つの決定的な強み(構造上の優位性)があります。
1. 【網羅性】GA4連携で「記事ごとのコンバージョン」を可視化
AIに「売上につながる改善案」を出させるには、検索データ(クリック)だけでなく、成果データ(コンバージョン)との照合が不可欠です。本テンプレートは、以下の環境が構築済みです。
SEO経由のコンバージョンをページ単位で可視化
Googleサーチコンソール単体では「クリック数」までしか追えず、どの記事が実際に利益を生んでいるかは分かりません。 本テンプレートは、GA4のデータを参照し、「自然検索(Organic Search)経由で流入したセッションのコンバージョン数」をランディングページごとに表示します。
「稼ぐ力」のある記事をAIが特定
これにより、AIはSEO経由でコンバージョンに貢献しているページの分析を行います。 例えば、「検索流入は多いが、CV数が0件の記事(=リライトでCTAを改善すべき記事)」や「流入は少ないがCV率が高い記事(=順位を上げれば売上が倍増する記事)」を的確にピックアップし、優先度をつけた提案が可能になります。
2. 【構造化】AIが文脈を理解しやすい「論理的なページ構成」
GeminiなどのAIは、人間と同じように「情報の順序」を重視します。本テンプレートは、SEOの分析フローに基づき、以下のように論理的にページが分割されています。
- 全体サマリ: サイト全体の健康状態(KPI)
- ランディングページ分析: 記事ごとの流入・成果状況
- クエリ詳細: 具体的な検索キーワードのパフォーマンス
この「全体→詳細」へとドリルダウンする構成が、そのままPDFのページ順序となっているため、AIは文脈を見失うことなく、極めて精度の高い回答を出力できるのです。
3. 【低コスト】サブスク不要。一度買えば「分析コスト」は永年0円
通常、AI分析機能がついたSEOツールや、高度なレポーティングツールを導入すると、月額数万円のランニングコストがかかります。
しかし、インハウスプラスは「買い切り型」です。一度テンプレートを購入してしまえば、あとは無料のLooker Studioと無料(または安価)なGeminiを利用するだけ。追加のサブスクリプション費用は一切かかりません。
「プロレベルのAI分析環境」を、稟議の通りやすい「一度きりの経費」だけで手に入れられる点は、多くのマーケターに選ばれている最大の理由です。
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サーチコンソールとAI活用に関するよくある質問(FAQ)
最後に、サーチコンソールのAI分析についてよくいただく質問をまとめました。
Q. AIにサーチコンソールのデータを読み込ませても大丈夫ですか?
A. ChatGPTやGemini側で「学習データとして利用しない」設定をオンにしておくと、データが外部に漏れる心配はありません。
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コピペだけでプロ並みの提案が出る「最強のSEO分析基盤」を手に入れる
DeNAのデジタルマーケティング責任者として年間450億円を超えるECプラットフォームのマーケティングを担当。2014年に独立し、上場企業から資金調達後のスタートアップまでさまざまな企業のデジタルマーケティングのプロジェクトに関わり見識を広げた後、2018年3月に株式会社CALLOSUMを創業。

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