Googleデータポータルの計算フィールドの使い方
Googleデータポータルにおける計算フィールドは、既存の項目にはないデータカテゴリ・種類を作成し、それらをグラフや表といったコンポーネント(構成要素)に反映させるとき役立ちます。
このページでは、Googleデータポータルの計算フィールドについてご説明します。
Contents
1.データポータルの計算フィールドとは
Googleデータポータルでは、計算フィールドをもちいることで、新たなディメンション(データのカテゴリ)や指標(データの種類)を作成できます。
よりレポートに表示できるデータの自由度は高まり、自社の分析レポートとして最適化した構成にカスタマイズすることが可能です。
計算フィールドでできること
計算フィールドを使うことで、以下の演算子をもちいた計算が可能となります。
- 足し算(加算):+
- 引き算(減算):-
- 掛け算(乗算):/
- 割り算(除算):*
このほか、関数や分岐ロジックと呼ばれる操作も可能ですが、ここでは主に演算子をもちいた計算についてご説明します。
データソース単位・グラフ単位で作成する計算フィールドの比較
Googleデータポータルの計算フィールドは、「データソース単位で作成する計算フィールド」と「グラフ単位で作成する計算フィールド」に大別できます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
計算フィールドの種類 | 概要 |
データソース単位で作成する計算フィールド | 作成するにあたり、データソースの編集権限が必要。作成した計算フィールドは、あらゆるグラフに流用可能。 |
グラフ単位で作成する計算フィールド | データソースの編集権限が不要。作成した計算フィールドは、1つのグラフにのみ利用可能。 |
基本的に、データソースの編集権限がある場合はデータソース単位で、編集権限がない場合にはグラフ単位で計算フィールドを作成していきます。
また、複数のデータソースを統合している場合、データソース単位で計算フィールドを作成できません。そのため、データソースを統合している場合も、グラフごとに計算フィールドを作成することとなります。
2.計算フィールドで新しい指標を作成する設定方法と設定例(データソース)
データソースの編集権限を持っている場合、データソース単位で計算フィールドを作成していくこととなります。
データソース単位で計算フィールドを作成する際、ヘッダー(上部メニュー)にある「リソース」の項目から「追加済みのデータソースの管理」をクリックします。

「追加済みのデータソースの管理」をクリックすることで、以下のようにデータソースの一覧画面が表示されます。レポートに使用しているデータソースを選び、右側に表示されている「編集」を選択。

左側に既存のフィールド(項目)の一覧が表示された、以下の画面に切り替わります。このうち、画面右側にある「フィールドを追加」をクリックしてください。

「項目名」や「計算式」といった項目のある画面が表示されるはずです。

「項目名」や「計算式」は、それぞれ下記の役割を持つ入力欄です。
- 項目名:任意の名前を書き入れる欄
- 計算式:計算式を書き入れる欄
画面左側にある「使用可能な項目」の欄に、データソースに含まれる利用したい項目を入力することで、以下画像にある「新規ユーザー」のように項目の選択候補があらわれます。

ここから選択した項目を組み合わせて、計算フィールドを作成します。

「新規ユーザー」の項目をクリックすることで、計算式の欄に「新規ユーザー」が追加されました。
同じ手順をもちいて複数の項目を選択し、各項目のあいだに演算子を含めることで計算式が完成します。

上記では「新規ユーザー」と「ユーザー」の項目を選択し、両項目の中間に割り算にもちいる「/」を挿入。
この計算式を保存することで「新規ユーザー / ユーザー」の計算フィールドが完成し、以下のようにフィールド一覧へ「新規ユーザー / ユーザー」の項目が追加されるはずです。

作成した「新規ユーザー / ユーザー」は、つぎの通りコンポーネントに適用する項目として使用できます。

グラフに「新規ユーザー / ユーザー」を適用したことで、ユーザー総数のうち新規ユーザーの割合を表示させたグラフになったことが、以下画像から分かります。

データソース単位で作成した計算フィールドは、次章で解説するグラフ単位で作成した計算フィールドとは異なり、レポート内にある複数のグラフに割り当てることが可能です。
3.計算フィールドで新しい指標を作成する設定方法と設定例(グラフ)
データソースの編集が許可されていない場合は、グラフ単位で計算フィールドを作成することとなります。
まずは、新たに計算フィールドを作成したいグラフを選択し、画面右側にある「データ」を操作していきましょう。
先ほどと同様の「新規ユーザー / ユーザー」の項目を作るため、「指標」の項目をクリックして「フィールドを作成」を選択していきます。

「フィールドを作成」をクリックすることで、以下のような計算フィールド作成画面が表示されます。

- 名前:任意の名前を書き入れる欄
- 計算式:計算式を書き入れる欄
それぞれ、上記の役割を果たす欄となっており、データソース単位で計算フィールドを作成する際とほぼ同じ構成となっています。
ただし、グラフ単位で操作をする場合、計算式に挿入できる項目がフィールド一覧として表示されないため、計算式に直接「新規ユーザー」や「ユーザー」といった項目を手入力することとなります。

名前と計算式を入力したのち「適用」をクリックすることで、指標に「新規ユーザー / ユーザー」の項目を反映させられました。

ここまでの操作により、以下のように先ほど作成したものと同様の「新規ユーザー / ユーザー」を示すグラフが完成します。

なお、前述したように、データソース単位で作成した計算フィールドとは異なり、グラフ単位で作成した計算フィールドは複数のグラフに流用できません。
同様の計算フィールドをほかのグラフでも使う場合は、グラフ1つずつに計算フィールドを作成・設定する必要がある点に留意してください。
最後に
インハウスプラスは、美しくわかりやすいデザインで、マーケティングの効果を一目で把握できるマーケティングテンプレートをご提供しています。
Googleデータポータルは、無料で高機能な素晴らしいソフトウェア(おそらく世界で最も費用対効果の高いBIツール)である一方、他のGoogle製品と同じくサポートがなく使いこなすのが難しいため、初心者の方でもゼロから作る必要がなく、すぐに使いこなせる豊富なマーケティングテンプレートを用意しています。
2020年1月リリース以降、事業会社のマーケターや広告代理店、制作会社のみなさまを中心に約50,000ユーザーさまにご利用いただいているテンプレートを是非一度お試しくださいませ。
DeNAのデジタルマーケティング責任者として年間450億円を超えるECプラットフォームのマーケティングを担当。2014年に独立し、上場企業から資金調達後のスタートアップまで様々な企業のデジタルマーケティングのプロジェクトに関わり見識を広げた後、2018年3月に株式会社CALLOSUMを創業。