Googleデータポータルのピボットテーブルの使い方

Googleデータポータルに接続したデータのうち、1つのデータセットを細分化して表示する場合には「ピボットテーブル」が活躍します。このページでは、Googleデータポータルで利用できるコンポーネントの1つ、ピボットテーブルの使い方についてご説明します。

1.データポータルのピボットテーブルとは

Googleデータポータルのピボットテーブルは、1つのデータセットに含まれる情報を細かく分析し、各詳細データの関係性を把握する際に活躍します。

当社が提供しているテンプレートのうち、以下画像の部分はピボットテーブルをもちいて作成したものとなっており、ここからセッション全体のうち「参照元/メディア」がどのような分布なのか把握できます。

ピボットテーブルは、以下の3タイプが用意されています。

  • ピボットテーブル
  • 棒付きピボットテーブル
  • ヒートマップ付きピボットテーブル

これらすべてに共通する、反映データやデザインの変更方法を解説していきます。

2.表示するデータの設定方法(データプロパティ)

ヘッダー(上部メニュー)の「グラフを追加」から、「ピボットテーブル」を選択することで新規テーブルが追加されます。

初期状態のピボットテーブルが追加されました。ピボットテーブルは、画面右側に表示される「データ」の項目から反映データを細かく設定できます。

「データ」に用意されている項目は、以下の通りです。

プロパティの項目 概要
データソース 接続するデータソースを選択する
行のディメンション ピボットテーブルの「行」に反映するデータのカテゴリを選択する
列のディメンション ピボットテーブルの「列」に反映するデータのカテゴリを選択する
指標 ピボットテーブルに反映するデータの種類を選択する
合計 行・列に総計を表示する、または非表示にする
並べ替え 降順・昇順の基準となるデータ項目を選択する
デフォルトの日付範囲 ピボットテーブルに反映するデータの期間を選択する
フィルタ ピボットテーブルに反映するデータを絞り込む

行・列のディメンションの変更

行のディメンションが「メディア」、列のディメンションが「参照元」となっているため、それぞれ以下に変更します。

  • 行のディメンション:「メディア」から「月(年間)」に変更
  • 列のディメンション:「参照元」から「参照元/メディア」に変更

上記の操作により、ピボットテーブルの形式が各月の「参照元/メディア x ページビュー数」に変更されます。

指標の変更

今回は、各月のセッションを表示するピボットテーブルを作成するため、データ プロパティのうち指標の「ページビュー数」を「セッション」に変更します。

そのままの状態では列が狭く表示項目が少ないため、ピボットテーブルを横方向に拡大して列にゆとりを加えてみましょう。

合計の表示       

データ プロパティにある「合計」の項目から、行や列の合計値の表示・非表示を切り替えられます。

行と列の「総計を表示する」にチェックを入れることで、ピボットテーブルの下側と右側に総計が表示されます。

並べ替えの変更

毎月のデータが時系列順に並ぶように、並べ替えの変更を行ってみましょう。

上記の設定の場合、行の並べ替えも列の並べ替えも「セッション」が基準となってしまいます。行の並べ替えの基準が「セッション」のままでは、セッション数の多い月から順に表示されてしまい、データが時系列順に並びません。

これを正すため、行の並べ替えを以下のように「月(年間)」と「昇順」に変更してください。

並べ替えの変更により、行が時系列順に並ぶよう設定されます。

日付範囲の変更

データ プロパティのうち「デフォルトの日付範囲」には、以下2つの項目が用意されています。

  • 自動
  • カスタム

初期状態では「自動」が選択されています。

デフォルトの日付範囲を「自動」にする場合

「自動」が選ばれている場合、ピボットテーブルにはレポートレベル(レポート内における全ページ共通の設定)の期間が反映されます。

また、「期間のプロパティ」と呼ばれる、データの表示期間を変更するためのコンポーネントが設置されている場合、期間のプロパティで指定された期間が優先されます。

上記のように、デフォルトの日付範囲を「自動」に設定し、期間のプロパティを用意してレポート閲覧者が自由に表示期間を変更できる構成が一般的です。

デフォルトの日付範囲を「カスタム」にする場合

デフォルトの日付範囲を「カスタム」に変更して設定した期間は、レポートレベルの期間や期間のプロパティによる期間指定より優先されます。

たとえば、「カスタム」を選択してカレンダーから「前年」の期間を指定した場合、レポート閲覧者が期間のプロパティを操作しても表示期間は「前年」から変更されません。

特定のピボットテーブルのみ、固有の表示期間に固定したい場合には有効です。

フィルタの変更

フィルタのプロパティに含まれる以下2つの項目は、表示データの絞り込みを行うときに利用します。

  • ピボットテーブルのフィルタ
  • Googleアナリティクスのセグメント

今回は使用しませんが、特定のデバイスによるアクセスに絞ってデータを表示するときや、特定の流入チャネルに絞ってデータを表示させるときに活用します。

3.データの見え方の設定方法(スタイルプロパティ)

データ プロパティから反映データの設定を行ったピボットテーブルは、スタイル プロパティを変更することでデザイン性を向上させられます。

画面右側に表示されるメニューから「スタイル」を選択し、下記項目からデザインを変更できます。

プロパティの項目 概要
表のヘッダー 表のヘッダーの文字色・サイズ・フォントを変更する
表の色 表のヘッダーの背景色・枠線の色・奇数偶数の色等を変更する
表のラベル 表の文字色・サイズ・フォントを変更する
指標#1 表の指標の表記、数値の表示桁を変更する
背景と枠線 表の背景色・透明度、枠線の色・線のタイプ等を変更する
グラフのヘッダー 表のヘッダーの表示・非表示、カラーを変更する

たとえば、スタイル プロパティにある「指標#1」を「棒グラフ」に変更し、「番号を表示」にチェックを入れることで、以下画像のように数値の横へ棒グラフを挿入して視認性を高められます。

このほか、各部カラー・文字サイズ等を変更すれば、当社が提供するGoogleデータポータルに含まれる、以下と同様のピボットテーブルを作成できます。

最後に

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