[Looker Studio] REGEXP_CONTAINS関数の使い方と活用例 | 計算フィールド

2024年3月8日

レポート

この記事では、Looker StudioおけるREGEXP_CONTAINS関数の使い方とその具体的な活用例についてわかりやすく解説します。Looker Studioで利用できる関数を活用して、データを加工しデータを可視化しましょう。

GA4（Googleアナリティクス4）やサーチコンソールのデータ加工についてはBig Queryを利用しなくても計算フィールドでできることも多いです。またREGEXP_CONTAINS関数は正規表現を使う関数ですが、GA4とLooker Studioにおいては正規表現を使うことでデータの可視化や分析でできることが大きく拡がります。具体的な活用例についてはコネクタを利用したGA4のデータをもとにして解説しますのでぜひご活用ください。

Contents

Looker Studioの計算フィールドとは？
REGEXP_CONTAINS関数とは
- 構文
- 正規表現とは
REGEXP_CONTAINS関数の使い方
- 利用例：Looker StudioでGA4のURLの第二階層をカテゴリーごとに分類する
- 利用例：Looker StudioでGA4のページタイトルに特定の文字列パターンが含まれているかを判定する
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Looker Studioの計算フィールドとは？

Looker Studioの計算フィールドは、既存の項目をもとに演算子（足し算・引き算・掛け算・割り算など）、関数や正規表現を使って、独自の項目を作成し、レポートに使える便利な機能です。

インハウスプラスでは、この記事でご紹介する関数以外にもLooker Studioの計算フィールドで使える関数をひとつずつ分かりやすく事例付きで解説しています。Looker Studioの関数ブログ一覧に随時アップしていますので、ぜひご覧ください。

またLooker Studioの基本的な使い方は、「Looker Studioの使い方」を参考にしてください。Looker Studioは無料でさまざまなデータソースと接続し分かりやすいレポートが作成できるとても便利なツールなので、積極的に活用していきましょう。

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REGEXP_CONTAINS関数とは

REGEXP_CONTAINS関数は、あるフィールドの中に正規表現を使って文字列内のパターンを検索する関数です。正規表現を使って文字列内パターンが見つかった場合はtrueが返され、見つからなかった場合はfalseが返されます。判定においては大文字と小文字も区別されて判定されるため、文字列は正しく指定する必要があります。

似た関数にCONTAINS_TEXT関数があります。違いとしてはCONTAINS_TEXT関数は正規表現を利用せずに文字列の中に指定した文字列が含まれるかのみを判定する関数ですが、REGEXP_CONTAINS関数は正規表現を利用することで指定する文字列がどの位置にあるか、どの文字列と前後関係にあるかなどまで指定することができます。

例えば/ga4/lookerstudio/ga4というga4の文字列が2つあるページパスと/ga4/lookerstudio/adというga4の文字列が1つあるページパスがあったとします。最後のページパスにga4という文字列が含まれるかを判定したい時にCONTAINS_TEXT関数では位置も含めた指定ができないためどちらのページパスもga4という文字列が含まれるという判定しかできません、一方でREGEXP_CONTAINS関数では位置を含めた指定ができるため/ga4/lookerstudio/ga4のみを判定することができます。

構文

REGEXP_CONTAINS関数の構文は以下の通りです。

REGEXP_CONTAINS("検索対象","正規表現を利用した文字列")

"検索対象"には特定の文字列パターンが含まれているかを判定するデータフィールドを指定します。
"正規表現を利用した文字列"には判定の基準となる文字列を正規表現を使って指定します。

正規表現とは

正規表現とは文字列内の特定のパターンを記述するための特殊な文字列です。正規表現を利用することで以下のような文字列を指定することができます。

「あ」からはじまる5文字の文字列を正規表現で表すと　^あ.{4}$
ハイフンを含む3桁の数字と4桁の数字を正規表現で表すと　^\d{3}-\d{4}$
最後が「あ」で終わる文字列を正規表現で表すと　.*あ$

このように特定の文字列ではなく文字列のパターンを指定することができるため指定できる文字列の自由度が高いことが特徴です。例えば”東京”と”東京都”の2つの文字列があった時に、通常の検索のように”東京都”という指定では”東京”が検索されることはないですが、正規表現を利用することでどちらも検索されるようにできます。

正規表現の詳しい記述方法については以下の公式ヘルプをご覧ください。

Looker Studio公式ヘルプ：Looker Studio の正規表現

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REGEXP_CONTAINS関数の使い方

REGEXP_CONTAINS関数を使用するためには、Looker Studioで計算フィールドを作成する必要があります。計算フィールドの作成方法にはデータソースの計算フィールドとグラフ固有の計算フィールドの2種類があります。この記事ではデータソースの計算フィールドで作成しますが、それぞれの違いの詳細についてはデータソースの計算フィールドとグラフ固有の計算フィールドの違いをご覧ください。

利用例：Looker StudioでGA4のURLの第二階層をカテゴリーごとに分類する

GA4でURLの第二階層の文字列パターンによってページカテゴリー分類を行います。例えば第二階層のURLにga4の文字列が含まれていればカテゴリー「GA4」、seoが含まれていれば「SEO」などのように分類します。

まず以下のように計算フィールドを設定します。

Looker StudioでREGEXP_CONTAINS関数を使って第二階層をカテゴリー分類する設定 — 引用：Looker Studio

①フィールド名：任意のフィールド名を入力してください。

②計算式：

CASE WHEN REGEXP_CONTAINS(ページパスとスクリーンクラス,"^/[^/]+/.ga4.") THEN "GA4" WHEN REGEXP_CONTAINS(ページパスとスクリーンクラス,"^/[^/]+/.seo.") THEN "SEO" WHEN REGEXP_CONTAINS(ページパスとスクリーンクラス,"^/[^/]+/.blog.") THEN "BLOG" ELSE "OTHER" END

ここではCASE関数と組み合わせて利用しています。この正規表現は第二階層にga4の文字列が含まれる場合はGA4、seoの文字列が含まれる場合はSEO、blogが含まれる場合はBLOG、それ以外はOTHERが出力されるように指定しています。

③保存：入力が完了したら保存をクリックします。

以下のように第二階層カテゴリーというフィールドができました。

Looker StudioでREGEXP_CONTAINS関数を使って第二階層をカテゴリー分類するために設定したフィールド — 引用：Looker Studio

続いて先ほど作成したフィールドがレポートで利用できるようになっているので表に追加していきます。以下のようにディメンションに第二階層カテゴリー、指標に表示回数を追加します。

Looker StudioでREGEXP_CONTAINS関数を使って第二階層をカテゴリー分類した表 — 引用：Looker Studio

このように計算フィールドで分類設定したカテゴリーごとに表示回数を可視化できました。

利用例：Looker StudioでGA4のページタイトルに特定の文字列パターンが含まれているかを判定する

GA4で特定の文字列パターンを含むページタイトルを正規表現を使って判定します。以下のような文字列パターンがあるとします。

[4007] GA4 月次レポートテンプレート・・・
[4003] Google広告レポート・・・
[1005] GA4 月次レポートテンプレート・・・
[4011] SEO月次レポートテンプレート・・・

この中から以下のようにタイトルの冒頭に付いた製品番号が4からはじまるページタイトルのみをREGEXP_CONTAINS関数を使って判定します。

[4007] GA4 月次レポートテンプレート・・・
[4003] Google広告レポート・・・
[4011] SEO月次レポートテンプレート・・・

まず以下のように計算フィールドを設定します。

Looker StudioでREGEXP_CONTAINS関数を使ってページパスの特定文字列パターンを判定する設定 — 引用：Looker Studio

①フィールド名：任意のフィールド名を入力してください。

②計算式：REGEXP_CONTAINS(ページタイトル,"^\[4\d{3}\]")

この正規表現を解説すると文字列が[4で始まり、次に3桁の数字、]と続く文字列パターンという意味になります。

③保存：入力が完了したら保存をクリックします。

以下のように製品グループ4というフィールドができました。

Looker StudioでREGEXP_CONTAINS関数を使ってページパスの特定文字列パターンを判定するフィールド — 引用：Looker Studio

続いて先ほど作成したフィールドがレポートで利用できるようになっているので表に追加していきます。以下のようにディメンションに製品グループ4を追加します。

Looker StudioでREGEXP_CONTAINS関数を使ってページパスの特定文字列パターンを判定するフィールドを表に追加 — 引用：Looker Studio

REGEXP_CONTAINS関数は特定の文字列パターンに一致するかを判定する関数なので例えばtrueのみに絞り込んだり、trueの数を数えたりすることで特定の文字列パターンのページタイトルのみを表示したりその数を数えたりすることができます。

絞り込み方法については[Looker Studio] フィルタの使い方 | 期間選択や特定のページの絞り込み方などよく使う設定例も紹介をご覧ください。

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