[GA4] サンプリングとは?発生するケースや回避方法を解説
Contents
GA4のサンプリングとは?
GA4のサンプリングは、探索レポートで大量のデータを使用する際、レポートの集計に必要なイベント数が一定の上限を超える場合に行われます。この上限を超えると、代表的なサンプルが取られ、そのサンプルデータに基づいてレポートが生成されます。
サンプリングがかかっている場合、下のキャプチャのように右上に「赤の三角マーク」が表示されます。なお、サンプルのサイズ(全体に対する割合、下のキャプチャの38.8%)が大きいほど、結果のデータの精度も高くなります。

GA4の割り当て上限
イベント数の割り当て上限は、以下となります。
- 無料版で「1,000万」イベント
- GA360の有料版で「10億」イベント
GA4でサンプリングが発生するレポートの種類
サンプリングはGA4のすべてのレポートで発生するわけではありません。下の図のように、探索レポートでのみ発生します。そのため探索レポートは個人の分析用として利用し、データの精度を問われる社内外へのレポーティングは、サンプリングのかからない他の手段を利用するようにしましょう。
比較表 | 標準レポート | 探索レポート | Looker Studio | BigQuery |
---|---|---|---|---|
主な利用目的 | 全体感を把握 | 詳しい分析 | 報告用レポート KPIモニタリング | SQLを使った高度な分析 |
費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 有料 |
対象ユーザー | 初心者 | 中級者 | 初心者〜中級者 | 上級者(SQL必須) |
過去データ | 無制限 | データ保持期間設定 (2ヶ月、または14ヶ月) | 無制限 | 無制限 |
項目のカスタマイズ性 | あり | とてもあり | とてもあり | とてもあり |
デザインの自由度 | 低い | 高い | とても高い | (BIツールに依存) |
共有のしやすさ | あり | なし | とてもあり | (BIツールに依存) |
データの精度 | サンプリングなし しきい値適用あり | サンプリングあり しきい値適用あり | サンプリングなし しきい値適用あり | サンプリングなし しきい値適用なし (direct) / (none)割合増加 |
(関連記事)
GA4レポートの活用ガイド!各レポート機能の特徴を分かりやすく解説
サンプリングが発生した際の回避方法
サンプリングが発生した場合、以下の方法で回避することができます。
標準レポートやLooker Studio、BigQueryを利用する
前述の通り、この3つの選択肢はサンプリングがかかりません。各機能の特徴は、「GA4レポートの活用ガイド!各レポート機能の特徴を分かりやすく解説」で解説しているので、各レポートの違いが分からない方は一度ご確認ください。
レポートの集計期間を短くする
データを少なくすれば必要なイベント数も少なくなるため、サンプリングがかかりにくくなります。
不要なレポート項目を削除する
不要なディメンションや指標を削除することで必要なイベント数も少なるため、サンプリングがかかりにくくなります。
サンプリングのかからないGA4レポート作成ならLooker Studio
精度の高いデータで報告用レポートを作成するなら、サンプリングがかからず、デザインの自由度も高く、共有方法も豊富に用意されているGoogleの提供するLooker Studioがおすすめです。
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関連するGoogle公式ドキュメント
Google公式アナリティクスヘルプ:[GA4] データ サンプリングについて
Google公式Looker Studioのヘルプ:Googleアナリティクスのサンプリングを表示する
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DeNAのデジタルマーケティング責任者として年間450億円を超えるECプラットフォームのマーケティングを担当。2014年に独立し、上場企業から資金調達後のスタートアップまで様々な企業のデジタルマーケティングのプロジェクトに関わり見識を広げた後、2018年3月に株式会社CALLOSUMを創業。