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[GA4] 集客施策を正しく評価するアトリビューション分析方法を詳しく解説
GA4のアトリビューションとは、キーイベントに至るまでの各チャネルの貢献度を分析する手法です。この記事では、アトリビューションの仕組みやルックバックウィンドウなどの設定方法、レポートでの活用方法などを詳しく解説します。またLooker Studioでのアトリビューション活用についても紹介します。
Contents
アトリビューションとは
アトリビューションとは、キーイベント（コンバージョン）に至るまでの各チャネルの貢献度を分析する手法です。GA4では、ユーザーがWebサイトを訪問し、キーイベントに至るまでの過程でどのチャネルがどの程度影響を与えたのかを評価できます。
Webマーケティングにおいて、広告やSEO対策の効果を正しく把握するためにアトリビューション分析は有効です。ユーザーは複数のチャネルを経由してWebサイトに訪れるため、最後に訪れたチャネルだけでなく、最初の接点や中間の接点も含めて評価していくことが重要です。
アトリビューションモデルの種類
GA4にはいくつかのアトリビューションモデルが用意されており、それぞれのモデルによってキーイベントの貢献度の割り当て方が異なります。
データドリブン
データドリブンアトリビューション（DDA）は、機械学習を活用し、ユーザーの行動データをもとに最適な貢献度を算出するモデルです。GA4のデフォルト設定であり、過去のキーイベントデータを分析し、各チャネルの影響を最適に評価します。
データドリブンアトリビューションのメリットは、データに基づいた公平な評価が可能な点です。各チャネルの実際の貢献度を反映したモデルになっています。デフォルトで設定されているモデルはこのデータドリブンです。
| あるユーザーのサイト訪問チャネル | モデルの評価 |
|---|---|
| ソーシャル > オーガニック検索 > 有料検索 | 機械学習を活用してすべてのチャネルに貢献度が割り当てられます。 |
有料チャネルとオーガニックチャネルのラストクリック
ラストクリックアトリビューションは、最後にユーザーがクリックしたチャネルにキーイベントの貢献度を100%割り当てるモデルです。シンプルで分かりやすい反面、最初の接点や中間の接点の影響を考慮しないため、広告施策の全体的な効果を正しく評価できない可能性があります。なおノーリファラー（ダイレクト）が最後のチャネルだった場合はノーリファラーを無視して最後のチャネルに貢献度が割り当てられます。
| あるユーザーのサイト訪問チャネル | モデルの評価 |
|---|---|
| ソーシャル > オーガニック検索 > 有料検索 | 有料検索に貢献度をすべて割り当て |
| ディスプレイ > ソーシャル > 有料検索 > メール | メールに貢献度をすべて割り当て |
| ソーシャル > オーガニック検索 > ノーリファラー（ダイレクト） | オーガニック検索にすべて割り当て |
| ノーリファラー（ダイレクト） | ノーリファラー（ダイレクト）にすべて割り当て |
Googleの有料チャネルのラストクリック
Googleの有料チャネルのラストクリックアトリビューションは、最後にユーザーがクリックしたGoogle広告チャネルにキーイベントの貢献度を100%割り当てるモデルです。Google広告のみを評価する目的に適しています。もしGoogle広告からの流入が発生していない場合は有料チャネルとオーガニックチャネルのラストクリックと同じチャネル評価になります。
| あるユーザーのサイト訪問チャネル | モデルの評価 |
|---|---|
| ソーシャル > オーガニック検索 > 有料検索 | 有料検索に貢献度をすべて割り当て |
| ディスプレイ > ソーシャル > 有料検索 > メール | メールに貢献度をすべて割り当て |
| ソーシャル > オーガニック検索 > ノーリファラー（ダイレクト） | オーガニック検索にすべて割り当て |
| ノーリファラー（ダイレクト） | ノーリファラー（ダイレクト）にすべて割り当て |
計測期間について
アトリビューション分析では、特定の期間内に発生したキーイベントとその前の接点を関連付けます。GA4では「ルックバックウィンドウ」と呼ばれる設定で、キーイベント前の何日間のデータを考慮するかを指定できます。ルックバックウィンドウの設定次第で、各チャネルの貢献度の評価が変わります。
例えば以下のようなユーザーがいたとします。
- 1月1日に有料検索で流入
- 1月20日にソーシャルで流入
- 2月10日にオーガニック検索で流入
- 4月25日にディスプレイで流入しキーイベントを発生
計測期間を90日間に設定していた場合はキーイベントが発生した4月25日から遡って90日間のデータが評価対象になります。今回の例では1月1日の有料検索が90日以上前になるため評価対象にはならず、それ以外のチャネルで評価されることになります。
アトリビューションの設定方法
ここからはGA4の管理画面でアトリビューションを設定する方法を詳しく解説します。アトリビューションはデフォルトで設定されているのでモデルや計測期間を変更したい時は以下の手順で変更できます。
まずGA4の管理メニューからアトリビューション設定を選択します。
次に利用したいアトリビューションモデルを選択します。モデルを変更すると過去のデータも含めて変更されます。
貢献度が割り当てられるチャネルの変更もできます。Googleの有料チャネルを選択すると貢献度がGoogle広告のチャネルのみになります。
キーイベントのルックバックウィンドウも変更ができます。デフォルトは推奨値になっています。ルックバックウィンドウはモデルの変更と違い変更した後からの適用になります。過去データには反映されないので注意してください。
以上がアトリビューションの設定画面の解説です。次はアトリビューションの実際の活用方法を紹介します。
アトリビューションの活用方法
各チャネルごとの貢献度を実際に見ていきます。GA4の広告メニューからアトリビューションパスを選択します。
アトリビューションパス
続いて対象とするキーイベントやチャネルの粒度などを設定します。
- キーイベント：対象としたいキーイベントを選択します。
- チャネル：デフォルトチャネルグループ、参照元、メディア、キャンペーンの粒度を選択します。
- モデル：レポートで利用するモデルを選択します。
設定が完了したらレポートから各チャネルの貢献度を見ていきましょう。
アトリビューションモデル
モデルごとの比較ができるアトリビューションモデルというレポートもあります。
先ほどと同様にキーイベントの種類とチャネルの粒度、比較するモデルを選択します。
レポートの設定が完了したら選択したモデルによるキーイベント貢献の違いを比較できます。
Looker Studioでアトリビューション分析レポートを活用する方法
最後にLooker Studioでアトリビューション分析を活用できるレポートをご紹介します。インハウスプラスの提供する【サブスク版】広告効果測定レポート（Web広告×GA4CV）for Looker Studio（0013）ではGA4コンバージョンを利用することでラストクリックだけでなく、新規ユーザー獲得に貢献した広告のアトリビューション分析も可能です。
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DeNAのデジタルマーケティング責任者として年間450億円を超えるECプラットフォームのマーケティングを担当。2014年に独立し、上場企業から資金調達後のスタートアップまでさまざまな企業のデジタルマーケティングのプロジェクトに関わり見識を広げた後、2018年3月に株式会社CALLOSUMを創業。