GA4×Looker Studio(旧データポータル)API割り当て上限によるデータセットの設定エラーの原因と対応策まとめ
2022年11月に突如GoogleがアナウンスしたGA4のAPIの割り当て上限設定。この記事をご覧になっている方の中にも、せっかく時間をかけて作成したLooker Studio(旧データポータル)のGA4レポートがエラーになってしまい困っている方が多いのではないでしょうか?
この記事では、エラーの原因や対応策をわかりやすく解説します。ぜひ参考にしていただければと思います。
Contents
この記事でカバーする対象のエラー
まずはじめに、この記事ではAPI割り当て上限設定によるデータセットの設定エラーについて解説していきます。以下のエラーメッセージ以外が出ている方は、少し分かりづらいですが「Google公式のトラブルシューティングガイド」を参考にしてください。
データセットの設定エラー
Looker Studioではデータセットに接続できません。
同時リクエストの数が割り当ての上限に達しました。リクエストの送信が完了してから追加のリクエストを送信するなどして、同時に送信するリクエストの数を減らしてください。 リクエストの上限について詳しくは、こちらをクリックするか、Google アナリティクス サポートにお問い合わせください。
ルッカースタジオ(旧データポータル)
データセットの設定エラー
Looker Studioではデータセットに接続できません。
このプロジェクトまたはプロパティで過去 1 時間以内に送信されたリクエストが多すぎます。 リクエストの上限について詳しくは、こちらをクリックするか、Google アナリティクス サポートにお問い合わせください。
ルッカースタジオ(旧データポータル)
データセットの設定エラー
Looker Studioではデータセットに接続できません。
このプロパティで過去 1 日間に送信されたリクエストが多すぎます。 リクエストの上限について詳しくは、こちらをクリックするか、Google アナリティクス サポートにお問い合わせください。
ルッカースタジオ(旧データポータル)
エラーの原因と経緯
エラーの原因は、GoogleがGA4 APIを通じてデータを取得する際のリクエスト数に上限を設定したことになります。Googleの本変更の目的は、BigQuery(有料)の利用促進だと想定されますが、当初、事前アナウンスのない変更だったこと、またその割り当て上限がとても厳しく、少しのリクエストでもすぐにエラーになってしまうことで世界中のユーザーからクレームが噴出し、その後、割り当て上限が大幅に緩和されました。割り当て上限が緩和されて以降は、よほど規模の大きいサイトでない限りエラーが頻発することは無くなりました。
エラー発生時からのGoogleの対応と経緯
- 2022/11/10にGA4 APIにリクエスト上限設定がアナウンスされ、これまで問題なく見れていたルッカースタジオのGA4レポートでエラーが発生。
- 上限の設定がとても厳しいことですぐにエラーになってしまうことから、上記アカウンス後に世界中のユーザーからGoogleに対してクレームが発生。
- 2022/11/16にエラーに対する推奨の対応事項がアナウンスされたが、月間コストが100万円以上かかるGA360への申し込みや設定が難しい対応策(BigQueryや抽出データソース)が提示されており、さらにクレームが発生。
- 2022/11/22にGA4のコネクタの強化がアナウンスされ、一旦ユーザーは上限が緩和されエラーがなくなることを期待したが、2022/11/24にアナウンスされた具体的な施策が、クエリ再試行方法の最適化とトークン利用量の表示という内容で、上限は緩和されなかった。
- 2023年5月に上限が大きく緩和され、エラーが大きく減少。
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エラーの対応策
ここからGoogleから提示されている各対応策の内容とメリット・デメリットをご紹介しますが、結論から言うと、無料で使えてかつ最も少ない手間でエラーが解消できる抽出データソースを使うのがおすすめです。
ただし抽出データソースは大規模サイトだとサンプリングが発生する可能性があるため、数値管理に厳しい上場企業の場合は、BigQuery(有料)の利用も検討しましょう。
レポートへのトラフィックを減らす
一つ目は、レポートを共有するユーザーを減らし、トラフィックの多いウェブサイトにはレポートを埋め込まず、とにかくレポートにアクセスしないようにしましょうという対応策です。多くのユーザーとレポートを共有することを目的にルッカースタジオ(旧データポータル)を利用しているユーザーも多い中、正直なぜGoogleがこれを提案できるのかが分からないくらいデメリットしかないオプションだと思います。
各ページのグラフの数を減らす
二つ目も、さまざまなデータを一つのページで把握できることを目的にルッカースタジオ(旧データポータル)を利用しているユーザーも多いと思うので、一つ目と同じくデメリットしかないでしょう。
抽出データソースを利用する
レポートを直接GA4コネクタと接続するとデータを読み込むたびにリクエストが実行されすぐにエラーになりますが、必要なデータだけを抽出したデータソースを作り、データの読み込み時にこの抽出データソースだけを使うことでエラーにならないようにするという対応策です。前述の通り、これの対応策が現時点では最も有効です。
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【GA4エラー対策】ルッカースタジオ(旧データポータル)のデータ抽出機能の使い方
メリット
- 追加費用なしで無料のまま利用可能
- 少ない手間で対応可能
デメリット
- トラフィックが多いサイトの場合、サンプリングが発生する
- 一つの抽出データソースのデータ量上限が存在する(100MB)
※注:弊社が管理している複数のサイトで確認したところ、セッションやページビューなど数値が大きくなる指標においてGA4の管理画面データに対して1%程度の誤差が生じる場合がありました。なお、コンバージョンはサンプリングが発生することはありません。
BigQueryを利用する
GA4のデータをBigQueryにエクスポートし、GA4コネクタではなくBigQueryコネクタを利用してルッカースタジオ(旧データポータル)でデータを可視化する対応策です。前述の通り、数値管理に厳しい上場企業に推奨のオプションです。
メリット
- 大規模サイトでもサンプリングが発生しない
デメリット
- BigQueryの利用料が発生する
- SQLの知識が必要になる
GA360にアップグレードする
GA360にするとリクエスト上限が10倍程度と大きく緩和されますが、月間のランニング費用が100万円以上するため一部の企業のみが採用できる対応策です。
メリット
- リクエスト上限が10倍程度と大きく緩和される(無料版とGA360の割り当ての比較表)
デメリット
- 月間コストが100万円以上必要になる
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インハウスプラスは、既にGA4 APIの割り当て上限によるデータセット設定エラーに対応したLooker Studio(旧データポータル)テンプレートをご用意しています。レポートを作成する必要があるけれど、急なエラーにどう対応してよいか分からないという方はぜひご利用ください。
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DeNAのデジタルマーケティング責任者として年間450億円を超えるECプラットフォームのマーケティングを担当。2014年に独立し、上場企業から資金調達後のスタートアップまで様々な企業のデジタルマーケティングのプロジェクトに関わり見識を広げた後、2018年3月に株式会社CALLOSUMを創業。